Maple 2019 大学生協版
科学・数学などに関する総合的計算環境
※Linux版は英語版です。2019年7月3日発売
高精度の数値計算、汎用的な数式処理、統計データ解析、高品質なグラフ作成、レポート作成機能を統合した科学技術計算ツールです。世界最高レベルの数式処理エンジンを持っています。 対話型アプリケーションも開発可能(GUI配置可能)です。
価格は予告なく変更される場合があります。
インストール条件については、各ソフトウェアの利用許諾書を必ずご覧ください。
マークが付いている商品のご注文はWEBからは出来ません。詳しくはこちらをご覧ください。
- 製品特徴
Mapleとは
STEMコンピューティング・プラットフォーム『Maple』は、1980年にカナダ・ウォータールー大学で生まれた数式処理技術をコアテクノロジーとして持つ科学・技術・工学・数学(STEM : Science, Technology, Engineering and Mathematics)に関する統合的計算環境です。数式計算・数値計算を行うだけでなく、実行可能な技術文書作成や計算アプリ開発によって、さまざまなシーンでの活用を可能にします。Mapleは数多くの数式処理研究者、天体物理、理論物理、材料科学、構造力学などの研究者やエンジニアに愛用されています。
常に潜む計算誤差への効果的な対策
例えば、微分方程式と代数方程式が混在した「微分代数方程式(Differential Algebraic Equation)」を数値計算の手法だけで解こうとした場合、通常の数値計算法とは異なる誤差への配慮が必要です。微分代数方程式は、ダイナミクスの振舞いと物理的な条件を同時に満たす方程式であり、電気回路やマルチボディシステム、化学反応などのあらゆる工学的現象の表現に用いられていますが、そのシミュレーションを効果的に行うには、数式処理と数値計算の統合的な計算法が必須となっています。
以下に示す直交座標系で記述された振り子モデルを表す微分代数方程式(DAE)の例のように、微分代数方程式の数値解法(シミュレーション)では、ルンゲ・クッタ法などの数値算法による1ステップの計算に加え、各時間ステップで拘束式の条件を満たしているか否かの計算も必要となり、計算コスト増に加えて誤差発生の一要因と成りえます。効率的な計算コストの実現
数式処理により、計算機が数式を認識することによって、さまざまな計算をより効率的に実施することが可能です。 Mapleでは、式の計算コストを量るための機能も用意されています。いわゆる計算量解析を用いることで、式の持つ意味を変更することなく、単に数値計算法を適用するだけでは対処できない膨大な式の計算をより効率的かつ効果的に実現することが可能です。
右記の例では、中間変数の導入により式を括ることで、計算機にとって負荷の高い乗算回数を減らせることを示しています。Mapleでは、最適コストで計算するための処理を適宜行って計算の高速化を図ります。計算過程の可視化
Mapleが数式を認識し、問題を解く全計算過程をコンピュータ上で表現します。 数学・物理学・工学の問題を数式によって定義し、それをコンピュータで計算可能な形に変形、また、代入等の操作を行って解き、最終的にはわかりやすく美しいグラフとしてアウトプットしたり、数値解として表すことができます。
技術文書による知財管理
大学や企業における技術ノウハウ(知的財産)を効率的かつ効果的に伝達、継承、及び管理・運用することができます。Mapleは技術ノウハウを文章や数式あるいは図表や数値データを交えて技術文書として整理できるだけでなく、高度な計算機能と豊富な可視化機能を組合せてそのまま実行可能な状態で残すことができます。
シームレスな計算環境をもち、数式の記述や図表の挿入のほか文書内を章や節(セクション)を用いて整理したり、標準機能であるクラウドストレージ MapleCloud を介してMapleの技術文書をユーザ間で共有することも可能です。計算、設計アプリ開発
Mapleの計算プログラムとGUIコンポーネントを組み合わせて、Maple上に対話型の計算環境(=計算アプリ)を構築できます。ユーザは複雑な計算プログラムを組むことなくアプリを作成し、結果とパラメータの関係を目で見て直感的に理解できます(埋め込みコンポーネントを使用して簡単にアプリが作成できます)。
数式やプロットあるいは動画などを操作するGUIコンポーネントを用いてユーザ独自の対話型計算環境を構築したり、プログラミング機能を用いて対話型の計算環境を動的に作成することが可能です。Maple 2019の新機能
計算機能の強化
頻繁に使われる主要な計算コマンドに対して、数多くの機能強化が施されています。これにより、特殊なコマンドの多くも改善されています。優れた信号解析
オーディオからのエコー除去、太陽系外惑星の軌道周期性解析、数多くの信号処理の応用分野のいずれでも、充実した信号解析を提供します。データ分析
Maple 2019では生データを新しい解析ツールでプレビューする機能が改良され、データをわかりやすく分析できます。テンソル解析
テンソル計算機能がさらに強化、統合、洗練され、古典/量子力学および特殊/一般相対性理論への対応が含まれました。入力と出力の両方で自然なテンソル記法をサポートし、テンソル機能をMapleの計算システム全体と密接に連携させることができます。参考になるドキュメントとして、電子書籍『A Complete Guide for Performing Tensor Computations using Physics』が Maple 2019 に含まれています。このガイドでは、ユークリッド空間、特殊相対性理論、量子力学、古典場の理論でのテンソルとその使用について説明するとともに、一般相対性理論およびテンソル式での座標変換について説明しています。群処理の効率化
群論の継続的な改良の結果、より多くの群をより多くの方法で効率的に構築、計算、可視化できます。60以上のコマンドの追加/更新、群のデータベースの追加/改善、ならびに大幅な性能改善が行われています。多数の重要な特性を持つ群の認識コマンド、各種群の構成コマンド、部分群および部分群の級数の計算コマンド、および与えられた位数のすべての群が群論的特性のいずれかを持つ数値を認識するコマンドなどが追加されています。
● 有限ハミルトン群を扱える複数の新しいコマンド
● 有限群の Remak 分解を生成する新しい DirectFactors コマンド
● フロベニウス群のデータベースと、それを構築、識別、計算するコマンドの追加 など。
インターフェースの改良
ワークフロー向上のために、数多くのインターフェースの改良が行われています。
● 物理的寸法に関連した単位を容易に見つけることが可能
● 多数のメニューとツールバーが簡略化
● コンテキストパネルから数値解析(学習)パッケージの操作を実行
● データの最初の10行および1 列と構造のサイズが表示されるようになり、大きな行列、ベクトル、配列、データフレーム、データ系列の内容を簡単に把握 など。
偏微分方程式
偏微分方程式の厳密解を求める性能が強化されました。新たな種類の問題に対する解法が追加され、試行する解法の柔軟な選択も可能になりました。さらに、結果の簡単化なども改善されました。
【主な改良】
● 解法の指定と除外
● 多項式の解法
● ラプラス変換、フーリエ変換を使用 など。
プログラムの効率的な記述
Mapleのプログラミング言語、データ構造処理ユーティリティ、デバッグツールに数多くの改良が行われました。有効なコードをより効率的に記述できます。
● for ループ内で 2 変数を取り扱う機能の追加(エントリのインデックスを追跡しながら、行列の値を反復処理する)
● 式での割り当て、if 文、try 文、およびループの使用
● C スタイルの増分、減分、および割り当て演算子
● プロシージャおよびモジュール内で、ローカル、グローバル、およびエクスポートされた変数の宣言の位置を柔軟に選択 など。
新機能について詳しく(メーカーサイト)
- 商品詳細
-
動作環境 《Win》Windows 7/8.1/10(32bit, 64bit)/Server 2012 R2/2016(64bit)
《Mac》Intel PC/macOS 10.12/10.13/10.14(すべて64bit)
《Linux》Red Hat/SUSE/Ubuntu(64bit)(使用バージョンの詳細は、下記URLを参照)
[共通]CPU 1GHz以上/HD空き容量:4GB以上/RAM:4GB以上
※DVD-ROMドライブ
※動作環境の詳細は、 https://www.cybernet.co.jp/maple/product/system/maple.htmlを参照●計算結果を手軽にLaTeX、Fortran、C言語、MATLABなどにコード変換可能●MATLAB、Excelなどへ変数やデータのやり取りが可能●計算過程の文書を記述可能●マウス操作のみでグラフ描画可能●高度な数学機能(群論、多面体集合、多種多様な関数)と機能の改良(さまざまなデータを一括管理できるワークブック、熱物性データパッケージの追加等でSTEM【Science Technology Engineering Mathematics】コンピューティングを強力にサポート)●初年度保守サービス付き(次年度以降は有償で更新可能)●保守サービス:期間内最新バージョンの無償提供、技術サポートの提供など●バージョン2019●DVD版(DVD完成次第別途送付、それまではダウンロード:2019年7月現在)
【インストール条件・購入条件】
●ユーザ1人の使用に限り、大学(スタンドアロン版)と自宅(ホームユース版)でのインストール可能●ネットワーク版:ネットワーク上の任意のPCから購入したユーザ数を上限として同時起動できるフローティングライセンス●購入時は申請書が必要●Linux上では英語版販売元: サイバネットシステム
URL:https://www.cybernet.co.jp/ -
◆無料トライアルのお申し込みはこちら(メーカーサイト)
◆スタンドアロン(PC固定ライセンス)とネットワーク(同時起動ライセンス)の違いについてはこちら(メーカーサイト)
◆保守サービスの内容についてはこちら(メーカーサイト)
◆学生さんが個人で購入するなら「Maple 学生版」
◆Mapleと連携してシミュレーションを行う「MapleSim 大学生協版」の情報はこちら