1. はじめに
　ナレローは、WindowsとMSWord 、Excel、PowerPointの使用方法を学習するためのソフトウェアで、課題をWordなど実際のアプリケーションを操作しながらクリアしていく形で学習を進めます。

2. ナレローの特徴
　本ソフトウェアには、入門的な学習メニューに加え、Word、 Excel、PowerPointの実践的な使用方法やMSOffice製品どうしを連携して応用するレポート・論文マスターと呼ばれる学習メニューが用意されており、初歩的な使用方法から応用的な活用まで幅広い学習が行えます。
　それぞれの課題には、解説動画が用意されており、課題の解き方が分からない場合でも、動画を見ながら解き進むことができるため、行き詰まってしまって途中で挫折することがほとんどありません。また、それぞれの課題に習熟度が設定されており、最初Cだった習熟度が、課題を一度クリアするとB、さらにもう一度クリアするとAへと上がって行きます。この習熟度は、二回目以降の正解でも，解説動画を見ながら解答した場合はBからAに上がれないなど、本当の力をつけるための、きめ細かな配慮がなされています。

3. 教員として講義での使用
　情報基礎科目の講義で、学生の皆さんにナレローを使って学習してもらったところ、以前は、それぞれ最低でも1週ずつ、Word、 Excel、PowerPointの基本的な操作方法に講義時間を割いていましたが、この部分を講義時間外に各自で学習しておいてもらえるため、Wordなどアプリケーションを使用する上での考え方や注意事項など、これまで講義の中で話ができなかった、より高度な解説に時間を使えるようになりました。
　講義では、プレミアムシステムと呼ばれる学生の学習状況を管理する仕組みをあわせて使用しました。プレミアムシステムでは、学生一人ずつの課題の学習状況や、いつどれだけの課題を学習したのか（毎日少しずつ学習したのか、一日でほとんど全てを一気に学習したのか）などが確認できます。この機能は、教員である私自身が学生の学習状況を確認するだけではく、講義時間中に学生の皆さんにみせたところ、（「もう実践編をあんなに学習している人がいるんだ」など）学生が他の人の学習状況に刺激を受けるという効果もありました。

4. おわりに
　ソフトウェアの特徴でも書きましたが、本ソフトウェアは、学習する際の行き詰まりや上辺だけの学習になってしまうことの防止や、学生のやる気を向上させるための工夫・配慮がしっかりなされており、大変良いものであると感じています。